婚約指輪はいらないの?婚約指輪に隠された意味
男性側が女性に結婚を申し込む時に一緒に結婚指輪を渡すという習慣は決して古臭いものではなく、現在でも頻繁に行われています。
ですが、近年では「婚約指輪は必要ないのではないか」という意見も上がり始めてきました。結婚指輪であればともかく、婚約指輪は目に見えるメリットが無いため、お金の無駄だと捉える人も少なくないようです。
それでは、婚約指輪は本当にいらないものなのでしょうか?その心理的意味についてご紹介していきます。
婚約指輪とコミットメント
婚約指輪を渡すような関係であれば、多くの場合、2人の関係はとても親密なものである場合が多いでしょう。
ですが、恋愛関係においては「パートナーが自分たちの関係にどの程度関与してくれているか」、つまりコミットメントの程度が分からないという問題があります。
「私は自分たちの関係を大事なものと考えているけど、相手は同じように大事に思っているだろうか」という不安が拭えないという人も少なくありません。
また、こうした不安定な状況は将来に対する不安も引き起こします。
婚約指輪はそうしたコミットメントに対する不安や将来の不安をぬぐう効果があります。婚約指輪という具体的な形があることによって、2人は心穏やかにリラックスすることができるのです。
こうした心理的リラックス効果は、婚前交渉が一般的になった現代だからこそ、特に重要になってきているのではいかと指摘されています。
婚約指輪へのお返し
「結婚指輪はもらったけど、相手へのお返しはしていない」というカップルもいるかもしれません。指輪は男性から女性にあげるものというイメージが先行し、女性から男性に何かを返すという習慣があまり一般的でないことが原因の1つでしょう。
ですが、O’Brienは婚約指輪に対しては基本的にお返しをした方がいいと述べています。それは決して男女平等といった役割意識によるものだけではありません。
先ほど述べたコミットメントのお話は女性にだけでなく、もちろん男性にも当てはまります。ですので、女性から具体的な形でお返しをもらえることで男性側も不安を取り除けるわけです。
一般的に、女性は男性よりも収入が少ない場合が多いので、同じ値段のものを送るという事は難しいかもしれませんが、2人の関係の安寧を求めるならば、お返しは必要なものかもしれません。
まとめ
最近では、婚約指輪に対する不要論が表れてきており、必ずしも婚約指輪を送るということは多くありません。
ですが、婚約指輪にはパートナーのコミットメントを確かめ、関係に安心できるようにするという効果があります。目に見えるメリットは確かにないかもしれませんが、そこには2人の関係にとって大きな意味があるのです。
一方で、婚約指輪はもらうだけでなく、できるかぎり返してあげる必要があるとも言われています。
婚約指輪を“贈り物”として捉えるのではなく、“2人の今後を約束しあうためのもの”と捉える必要があるのかもしれません。