男女の友情はありうるか？　―女性の友人を性的に見る男たち―

時々、「男女の友情はありえない」と言う方がいらっしゃいます。

男性と女性が一緒にいれば、基本的にはそこには何らかの愛情関係があり、「愛情はない」と言う人たちは、本人たちがそれに無自覚なだけだというのです。

結論から言えば、異性の友人関係は「ありえないことはない」と言えます。

しかし、これは決して異性の友人に対して「ロマンティックな関係」を期待しないという意味ではありません。

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近年、88組(男女196人)の男女の大学生を対象にした調査で、彼らが異性の友人に対して、「デートしたい」と考えているかどうかが調査されました。

ちなみに、彼らは「友人」になってから平均で2年以上経過している、それなりに関係の長いペアです。

すると、男性たちは女性の参加者に比べて「友人は自分に魅力を感じているし」、「友人とデートしたい」と考えている傾向がありました。

一方で、女性たちは、実際のところそれほど男性の友人に対して魅力を感じていませんでした。

しかし、女性の側でも決して友人に対してロマンティックな関係を期待している人はゼロではなかったのです。

しかもこの調査では、興味深いことに、男女関わらず、たとえ友人に恋人がいたとしても、異性の友人に対してロマンティックな関係を期待していたのです。

つまり、たとえ「それなりの期間友人として付き合った関係でも」、「友人に恋人がいたとしても」男女の友情は成立しないこともあるということです。

こうした調査は何度か行われていますが、結論は同じで、大抵の場合「男女の友情が成立するのは難しい」という結論が下されています。

もしも、恋人が「異性の友人のところへ遊びに行ってくる」と言った場合は、ウソと決めかからずとも慎重に対応した方が無難だと言えるでしょう。

先ほども述べたように、女性の友人を魅力的に感じる傾向は男性の方が強いとされています。

この理由は、男性の方が進化的に「自分の遺伝子を残すため」、より多くの女性と短期的に交際することが適応的だったためであるとされています。

男性は、女性の行動を性的に解釈しやすい傾向があります。

しかし、今回の調査結果から分かることとして、男性は女性全般に対してだけではなく、女性の友人に対しても性的な魅力を感じやすいのだと言えます。