学歴は恋愛に関係ない？―恋愛と学歴の関係―
最近では、旧帝国大学(東京大学、京都大学、大阪大学etc…)や有名私立大学(早稲田大学、慶応大学etc…)を卒業した男性しか登録できない婚活サービスなどが複数立ち上がり、インターネット上でもたびたび話題にあがりました。
一方で、そうした婚活サービスでは女性は学歴を問われないといったこともあり、「男女の釣り合いが取れていないのではないか？」といった意見もあったようです。
では、実際のところ、男女の恋愛において、“学歴”という要素はどれほど重要なのでしょうか。
男性と女性の学歴
例えば、Presidentが行った調査では、たとえ自分自身の学歴が中学校卒であっても、約80%近くの女性が「男性の理想としては専門学校もしくは短大を卒業していること」を条件にあげています。
また、自身が有名私大卒の女性の65%以上が、理想としては自分と同じように、有名私大を卒業していた方がよいとしています。
このように女性にとって、男性の学歴というのはそれなりに一定の評価要素として意味を持つものといえます。
一方で、自身が中卒の男性の90%以上が「相手の女性の学歴は何でも良い」と回答しており、基本的に女性に学歴は求めていない傾向がうかがえます。
また、自身が有名私立大学卒の男性であっても、「自分と同じ有名私立大学の女性が理想」と回答する男性は女性の半分以下であり、27％という結果が示されています。
むしろ、こうした有名私大卒の男性であっても約3割は「女性の学歴は何でもよい」と回答する傾向があり、男性は恋愛において比較的学歴を気にしない傾向がうかがえます。
なぜ、女性は学歴を求めるか
基本的に学歴が特別重要な要因というわけではなく、大事なのは「地位や収入」といった要因です。
進化的に、女性は自分や自身の子どもを養ってくれる力を持つ男性を好む傾向があることが知られています。
つまり、学歴そのものというよりは学歴によって得られる収入や地位といった要素に対して魅力を感じる女性が多いのだと言えるでしょう。
一方で、男性にとっては女性の収入や地位はそれほど問題ではなく、むしろ健康に子どもを産んで、育ててくれるかといったことが関心事になります。
そのため、男性にとっては女性の学歴というのが、それほど恋愛対象を選択する上で重要な要因とは言えないのでしょう。
実際の夫婦の学歴差はどうなっているか
理想として女性は男性に対して学歴が高いことを求めることが分かりましたが、実際のところ、夫婦の学歴はどうなっているのでしょうか。
実は社会保障人口問題研究所の第11回調査では、高卒・中卒の男性の67％が高卒・中卒の女性と夫婦になっており、大卒・大学院卒の男性の88％が大卒・大学院卒の女性と夫婦になっていることが分かっています。
つまり、多くの男女が基本的には自分と同じような学歴の異性と交際しているわけです。
理想としては「女性側は高学歴の男性を求め」「男性側は女性の学歴は何でも良い」としながら、実際には同じような学歴の異性と結婚するのです。
このように、人間は自分と同じような学歴の異性に対して惹かれる傾向があることが示されており、「マッチング仮説」と呼ばれています。
理想の学歴に関しては色々と意見がある様ですが、実際のところは自分と似たような学歴のパートナーに落ち着いていく傾向が見えると言えるでしょう。
まとめ
理想として、男性は女性に対してそれほど学歴を求めない傾向があることが知られており、一方で女性は男性に対して自分よりも学歴が高い傾向を求めることが知られています。
ただし、実際のところ多くの男女は自分と同じような学歴のパートナーと恋愛し、結婚に至ることが公的な調査の結果から分かっています。
「理想と現実にはギャップがある」といいますが、男女ともに、実際の関係では自分と似たような相手に対して最終的に惹かれてしまうと言えるでしょう。
