恋人はあなたの70メートル以内にいる
人間は近くにいる人を好きになりやすい
恋愛において、他者に勝る最大の要因は何でしょうか?
容姿が良いこと?優しいこと?他人の気持ちを理解できること?
確かに、これらの要因はいずれも恋愛の始まりにおいて重要な要因です。
しかしながら、“最も重要な要因”ではありません。
恋愛において最も重要な要因は「物理的に近い位置にいる」ことです。
国立社会保障・人口問題研究所の2002年調査によると、結婚した夫婦が出会ったキッカケについて、職場や仕事での出会いが3割以上、友人や兄弟の紹介が3割、学生の時以来が1割で、7割以上が身近な場所から出会っていることが分かります。
この傾向は、2010年の同調査の結果でもほとんど変わっていません。
このように人の出会いは、自分の身近に居る人との関係から始まっていることが分かります。
ネットが人間関係を広げてくれるという話もありますが、私たちの大半が、親しくなる相手には物理的に近い相手を選んでいると言えるでしょう。
恋愛の決め手は70メートル?
ある心理学者は恋人同士を調査した結果、大半の恋人は同じ職場などでほぼ70メートル以内に居る人であることを発見しています。
もちろん、これは「遠くにいる人に対して惚れることはない」ということではありません。
ですが、実際に付き合う、交際する段階になると70メートル以上遠くにいる相手に対しては様々なデメリットが生じ、関係がうまくいかなくなってくるのです。
例えば、物理的距離が遠くなればなるほど、その人と出会うのにかかるコストが大きくなってきます。
それは、その人のいる場所へ行くために身体を動かす必要があるという意味での「物理的コスト」、その距離を移動したりするのがメンドクサイという意味での「心理コスト」、移動にかかる電車代などの「金銭的コスト」など、どのコストに関しても距離が遠くなるほどその負担は大きくなります。
そのため、恋愛関係は遠くにいる人に対しては始まりにくくなるのです。
他にも身近に居る人の方が遠くに居る人よりもコミュニケーションがとりやすくなります。
当然、共有する話題も遠くにいる人よりも多くなるでしょう。
皆さんも、高校時代に仲の良かった友人と、大学に行ったこと、あるいは就職したことをきっかけに、話が合わなくなり疎遠になった経験があるのではないでしょうか?
このように、遠くにいるということは、それだけで様々なデメリットを抱えることになります。
恋愛において最も重要なことはその人の身近にいる、特に70メートル以内にいるということを覚えておく必要があるでしょう。