好きな人の援助は断るな! ―パートナーの申し出を断ると好感度が低下する―
手を煩わせるのは悪いから……
たまに、「パートナーに迷惑をかけるのが申し訳ないから」ということで、「その荷物持ってあげようか?」とか「今日の料理は私が作ろうか?」といったパートナーの援助の申し出を断ってしまう人がいます。
こういったタイプには、自分に自信がなく、相手に愛されているのかどうか不安な性格の方たちが多いとされています。
一見、この相手のことを気遣ったように見える「援助の申し出の拒否」ですが、実は、心理学ではこうした援助の申し出を拒否することが恋愛関係においてネガティブな影響をもたらすことが知られています。
援助はお互いにやるものであるという視点
一般的に、恋愛関係や夫婦関係は信頼の関係であり、お互いがお互いを思いやることが大事だと言われています。
確かに、これは重要なことですし、実際お互いを思いやれなくなると、恋愛関係は上手くいかなくなります。
ですが、一方で援助が成立するには、相手がちゃんとその援助を引き受けてくれなければならないという視点が欠けています。
よく誤解されているのが、援助やケアは一方向的なものであるというものです。
当然ですが、援助を行うためには、相手の要求を知っておく必要があります。
ですが、こうした援助の申し出を断るような人たちは、相手に対して自分の要求を伝えない傾向があります。
すると、結果的に援助自体の数が減り、しかも、たまにしてくれた援助でさえ断ってしまうという事に繋がってしまいます。
そして、この援助の申し出の拒否は、恋愛関係に深刻な影響を及ぼします。
つまり、パートナーの意志や行動を受け入れていないという意思表示を示すことになり、「私とあなたの関係はそれほど密接なものではないですよ」ということを示すことになってしまうのです。
ですので、基本的に申し訳ないと思うぐらいであれば、素直に相手の援助の申し出は素直に受け取ってしまい、その後で感謝の気持ちを示す必要があります。
それが、何より相手を信頼していると示すことになるのですから。
援助の申し出を断りたい時
ただし、どうしても援助を断りたい時というのもあると思います。
そうした時には、ただ申し出を断るのではなく、ちゃんとなぜ自分が断りたいのかをはっきり言葉で伝える必要があります。
申し出を断った理由を告げられなければ、それは相手にとって自分を信頼していないという事態と何も変わらないからです。
一方で、繰り返しになりますが、「申し訳ないから」というのは理由になっておらず、むしろ関係を悪化させてしまう結果になりかねないので、基本的に何らかの都合がある場合を除いて相手の申し出は受け入れておきましょう。