良い親子になり、良い恋愛をするためにはコミュニケーションスキルを磨いた方が良い?
突然ですが、恋愛関係において重要なこととはなんでしょうか。
一方で、親子関係において重要なこととはなんでしょうか。
ひょっとすると、こういった質問をされると「恋愛にはロマンチックさや容姿が重要で、親子関係では愛情を持って接したり、良い教育をすることが重要で……」と回答する方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、実は最近の心理学の研究では、恋愛であろうが親子関係であろうが最も重要な要素は同じであることが分かりました。その要素とは一体なんでしょうか。
恋愛と親子関係の共通点
結論から言うと、その要素とは上手くコミュニケーションをする、相手の気持ちを読み取るなどの「社会的スキル」と呼ばれるスキルです。
以前から、恋愛関係においては、この社会的スキルの重要性が判明していました。ですが、Personality and Social Psychology Bullitenという権威ある雑誌に最近発表された研究では、親子関係においてもこの社会的スキルが重要であることが分かったのです。
“子どもに好かれる人はモテる”という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、まさにその言葉通り、Millingsは「ロマンチックな関係においても親子関係においても社会的スキルは同じように最も重要であることが分かった」と述べています。
研究者たちは、まず7~8歳の子どもを持つ夫婦125組に対して親としてどんなスタイルの教育をするか、他者とどんな風に愛着を築くのか、他者の要求に対してどれだけ柔軟に応えられる能力を持っているかを測定しました。
すると、母親においても父親においても「他者の要求に対して柔軟に応えられるスキル」を持つ人の方が親子関係もロマンチック関係も上手くいきやすかったのです。
具体例を挙げるなら、パートナーが手助けして欲しい時に、その要求を敏感に感じとって手助けできるような人は、親子関係も上手くいきやすいということです。
まとめ
私たちは人間関係を全く別物だと考えている傾向があります。例えば、友人関係と恋愛関係、親子関係に教育関係etc……様々な人間関係には、それに対応した最も重要な要素があるのではないか、と。
確かに、恋愛には肉体関係が含まれていたり、親子関係には一方的な援助が含まれていたりと、それぞれで微妙に異なる要素が含まれていることは言うまでもないでしょう。ですが、一方でそれぞれが人間関係である以上、共通の要素も当然あります。
それが社会的スキルと呼ばれるものです。Millingsは「もしもあなたが敏感にパートナーを援助することが出来たなら、それはおそらく他の関係でも活かされるだろう」と述べています。