恋愛関係は2人だけのものではない! ―愛情は第三者によって作られる―
恋愛は2人でするものじゃないの?
一般的に恋愛関係は「恋をしあう2人だけ」の関係だと思われがちです。
ですが、人と人が恋愛をする過程を見てみると、2人の関係がうまくいくかは、周囲の多くの人が影響を与えることが分かっています。
特に、恋愛が始まる時、恋愛が発展する時、結婚をするぐらい恋愛が深まった時では、それぞれ周囲の人が与える影響は異なることが指摘されています。
周囲の人の評判が恋愛を始めさせる
「将を射んと欲すればまず馬を射よ」ということわざがあります。
まだ二人の恋愛関係が始まっていない時に、相手から好意を引き出すには、まず相手の周囲に居る人から好意的にみてもらう必要があります。
周囲の人が「あの人は良い人だよ」と伝えてくれれば恋愛の始まりはグッと近くなります。
私たちは社会的評判が良い人を好きになりやすいのです。
一方で、当然といえば当然ですが、皆に嫌われている人を好きになることはかなり難しいことです。
もしも誰かに好きになって欲しいと思うなら、まずはその人の周囲に居る人たちに好きになってもらえるよう努力しましょう。
周囲の妨害によって恋愛が発展する?
興味深いことに、恋愛が発展する前までは周囲の評判が重要なのですが、いったん情熱的な恋愛が始まってしまえば、むしろ周囲の反対がある方が相手に対して強い愛情を感じることがあります。
これを「ロミオとジュリエット効果」と言います。
周囲の反対は、情熱的な恋愛をしている段階ではほとんど効果を持たないどころか、逆効果にすらなってしまうのです。
「じゃあ、周囲の人に恋愛関係を応援されなくたっていいじゃないか」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
ただし、重要なのはこの後で、恋愛関係が深まったり、結婚を考えだすとまた事情が変わってきます。
結婚前には皆に応援してほしい
恋愛関係が深まり結婚などを考えると、私たちは周囲に対して自分のパートナーを紹介するようになります。
この時に周囲に反対されると、強い情熱を感じていた時とは異なり、私たちは結婚や恋愛について「少し時間を取ろう」と冷静になってしまいます。
時には恋愛関係が上手くいかなくなることもさえあるのです。
このように、人間の恋愛というのは2人の関係に収まるものではなく、長期的な視野でみると、二人以外の周囲の支えが不可欠になってきます。
こうしてトータルで見てみると、恋愛において、やはり好きな人の周囲の人からは、基本的に嫌われないように行動した方がベターなようです。
恋愛関係に夢中になりすぎて、好きな人とその周囲の人間関係をおろそかにするようなことが無いようにする必要があるでしょう。
「2人の愛情がありさえすればいい」という訳にはいきません。
その2人の愛情ですら周囲との関係によって作られるのですから。