恋をするための心理学Q&A

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痛みを体験すると2人の絆は強まる? ―パートナーとの食事、運動や辛い体験を分かち合う―

「会えない時間が愛を育てる」とはよくJ-POPなどでも耳にする言葉です。他にも、「辛いことがあってもお互い支えあっていければ、2人の絆は強くなる」という言葉を耳にすることがあります。

 

このように、日本には“2人が一緒に辛い体験をすれば、2人の絆が強まる”ことを示す言葉が数多くあります。

 

では、本当にこうした“辛い体験の共有”は、2人の絆を強めてくれるのでしょうか。

 

 

痛みを伴う体験と絆の強さ

先に結論を述べるならば、最新の心理学の実験では、一緒に痛みを伴うような体験をした人々は、お互いに対する“繋がり”の意識が高まることが報告されています。

 

例えば、痛いほど冷たい水の中に手を入れたグループは、常温の水に手を入れたグループに比べて、自分がグループの一部であるかのように感じるようになったり、他のメンバーを高く評価するようになるわけです。

 

このように辛い体験の共有は、お互いに対する絆の気持ちを高めてくれることが分かっています。

 

ですので、例えば恋愛の場面などでは「会えなくて辛い」といった連絡が来たら「私は大丈夫」と応えるのではなく、「私も会えなくて辛い」といったように、辛い体験を共有していることを示すような応答をしてあげる事が重要だと言えるでしょう。

 

辛い体験を作り出す

ただ、「そんな辛い体験を共有することなんて日常生活に頻繁にあるわけがないよ」と思う方もいらっしゃるかもしれません。そうした方には、もっとお手軽に辛い・痛い体験をする方法があります。

 

一つ目の方法は一緒にすごく辛いものを食べる経験をすることです。実際、こうしたスパイシーな食べ物を一緒に食べたグループはお互いに対して、より強く貢献するようになることが分かっています。

 

ですので、激辛料理を一緒に食べに行ったりといった体験をすることで「疑似的な辛さの共有」をすることができるでしょう。

 

もう1つの方法は、登山やマラソンといった苦痛を伴う運動を一緒にすることです。皆さんの周りでもスポーツを一緒によくやっているカップルや夫婦は関係が長続きしていることが多いのではないでしょうか。

 

このような運動を一緒にするという体験は、単にそれが辛い体験を教諭するというだけでなく、「山を登り切った」「長い道のりをゴールした」といった昂揚感を生み出し、お互いに対する気持ちをより発展させることがあります。

 

そのため、運動を一緒にするということは様々な面で2人の絆を深めるのに役立つと言えるでしょう。

 

まとめ

人間関係は一緒に楽しいことをやるだけで発展するものではありません。お互いに辛い思いを共有したり、痛みを分かち合うことで発展するものでもあります。

 

ですが、日常生活ではそれほど辛い体験を共有するという機会は多くありません。もしも、日常生活に取り入れるとすれば、一緒に辛い物を食べに行く、一緒に運動をするといった方法が効果的だと言えるでしょう。

 

ただ、こうした小手先のテクニックばかりではなく、相手が辛い思いをしていたら、一緒になってその辛さを共有しようとするといった試みも、関係を深めるためには重要な態度だと言えます。

 

画像:Untitled | Flickr - Photo Sharing!

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