恋をするための心理学Q&A

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恋愛は最初から本気を出してはダメ? ―長続きしない愛情の特徴―

恋愛の始まりは常に一生懸命

恋愛の初期においては、多くの人がパートナーに嫌われないよう、あるいは好かれようと、自分の良いところを精いっぱいにアピールします。

 

例えばパートナーが困っていれば、多少無理して自分の時間を削ってでも相手のことを助けようとする男性もいるでしょうし、パートナーによく見られたくて、何時間もメイクや服装のコーディネートに気を使う女性もいるでしょう。

 

こうした「一生懸命なパートナーへの試み」は確かに、その時点では成功に終わり2人の関係に良い影響を与えてくれます。

 

ですが、そうした試みを今後パートナーと会うたびに毎回続けていればどうでしょうか?

 

おそらく、どこかの時点で無理がきて、こうした試みは手を抜かれる、あるいは終わってしまうと考えられます。

 

重要なのは、私たちはこうしたパートナーの自分に対する行動や好意の変化に対してすごく敏感であるということです。

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プラスとマイナスの変化に敏感な人間

心理学の実験では、自分に対する態度が①ずっとポジティブな人、②ずっとネガティブな人、③最初はポジティブだったが後からネガティブになった人、④最初はネガティブだったが後からポジティブになった人の4パターンの行動がどのように評価されるのかを検討しています。

 

すると、最も「嫌われやすかった」のは自分に対してずっとネガティブな態度で接していた人ではなく、最初はポジティブだったのに、後からネガティブな態度になった人でした。

 

一方で、最も「好かれやすかった」のは自分に対してずっとポジティブな態度で接していた人ではなく、最初はネガティブだったのに、後からポジティブな態度になった人でした。

 

このように、人間はプラスからマイナス、もしくはマイナスからプラスといった態度の変化に対して凄く敏感であり、こうした人間の特徴を「ゲイン―ロス効果」と言います。

 

ちなみに、「ツンデレ」のキャラクターが魅力的に見えるのは、こうしたゲイン―ロス効果の影響ではないかと主張する人もいます。

 

愛情は徐々に見せていくこと

「せっかく付き合えたのだから、相手との関係を終わらせたくない!」

 

そう考えて、自分の愛情を全力で見せていきたくなるのは、仕方ないことかもしれません。

 

ですが、人間はゲイン―ロス効果で示されているように「徐々に好意を見せてくれる」ような相手を好きになりやすい傾向があります。

 

一方で、「徐々に愛情が減っている」ように見える行動を非常に嫌います。

 

ですので、パートナーに対して愛情を見せたくなるのは当然ですが、恋愛においては最初から無理しないことが禁物であると言えるでしょう。

 

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