“男らしい顔”ってどんな顔？―男らしいと言われる顔の特徴とは―

見た目の“男性らしさ”は男性の魅力を決定したり、リーダーシップや信頼できるかどうかといった判断に強い影響を与えています。例えば、中性的な男性に比べて男性的な男性は皆を引っ張る力があると判断されやすいことは直感的にも分かることでしょう。

ところで、この“男性らしさ”とは一体何なのでしょうか。例えば、体つきであれば筋肉がついている、逆三角形の身体をしているなどと言うことができます。それでは、「男らしい顔」のようなものがあるとすれば、それは一体どんな顔なのでしょうか。

ひげを蓄えた顔？鋭い目をした顔でしょうか？実は、そういった要素だけではありません。私たちは、興味深い視点からも男らしさを判断しているのです。

Portraiture (difference) | Flickr - Photo Sharing!

男らしい顔の基準は人によって違う？

実は、男らしい顔の研究は、これまで難航しておりました。これまでは一般的な男性と女性の間によく見られる平均的な違いを抜き出せば、それが男らしさの基準になると考えられてきました。

ですが、この基準を使って男らしい顔を3Dモデルなどで作っても、女性からの男らしさの評価が一貫しなかったのです。

そのため、“男らしい顔の基準”とは人によって異なるのではないかという話もありました。

そこに新しい研究を出したのが、Andrewの研究チームです。彼らは、顔そのものだけでなく、体の形との関係にも注目したのです。

体の形と男らしさ

Holzleitnerによると、その人が男らしいかどうかの判断は、顔そのものの判断よりも、体重と身長に強い影響を受けることが分かっているとされています。

つまり、身長が高く、体重が重い男性は“男性らしい”と判断されやすいのです。

それでは、私たちは身長の高さと体重の重さをどこから判断しているのでしょうか。「そんなもの体つきを見れば一目でわかる」という方もいらっしゃるかもしれません。

この点について、Andrewの研究チームはさらに面白い事実を発見しました。彼らは自身の研究について以下のように語っています。

「我々はこの発見にとても驚いた。顔を手がかりに判断した体重と身長の方が、実際の体重と身長より強く、参加者の主観的な身長の高さの判断や体重の判断に影響していたのである」

つまり、私たちはこのように錯覚しているわけです。「顔が長い人の方が、顔が短い人よりも身長が高いだろう。顔が横に大きい人の方が細い人よりも太っているだろう」と。

言い換えれば、私たちはたとえ同じ身長の人が2人並んでいたとしても、顔が長い人の方を「身長が高い」と錯覚してしまうのです。

先ほども述べたように、私たちは身長が高い人ほど、あるいは体重が重い人ほど男らしいと感じる傾向があります。このことから、顔が長く、太い人ほど男らしいと判断されやすいと言えるでしょう。

まとめ

一般的に私たちは男性と女性の見た目の違いについて考える際、その身長の高さと体重の重さの違いをすぐに思い浮かべます。そのため、こうした男らしさを判断する際には、こうした特徴に過度な注意を向けるようになります。

その際、どうも私たちは他人の体つきを顔から判断しやすい傾向にあるようです。具体的には、長い顔の人は身長が高く、太い顔の人は太って判断しやすいようです。

そのため、長く太い顔の人は男らしいと判断されてしまう可能性があります。“男らしい顔”とは、顔そのものの要素ももちろんありますが、顔から体型を判断し、推測した体型が男らしさの判断に影響を与えたものでもあるのかもしれません。

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