恋をするための心理学Q&A

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恋愛の始まりにおいて文章能力はどのぐらい重要か?―インターネットやメールでの出会い―

出会い系サイトや、お見合い、メールを介した友人からの紹介などで異性と出会う場合、基本的に口頭での会話よりも、文章での会話や自己紹介が最初のステップとして行われるでしょう。

 

その場合、私たちはプロフィール写真や簡単な自己紹介など、数少ない情報から相手を判断しなければなりません。その際に文章能力というのはどのぐらい重要なのでしょうか。相手の書く文章が美しくなければ、私たちは相手と会いたくないと思うのでしょうか。

 

学術的な研究ではありませんが、これについて科学ライターのHustonと数学者のGreenbergが行った興味深い社会実験の結果があります。

 

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プロフィールの文章能力と出会い系サイトでの魅力度

彼らはまず、100文字のプロフィール中、文法的にもスペル的にも一切誤りのない文章と、5か所だけ誤りのある文章を300人の読者に提示して、様々な側面からその人物について評価してもらいました。

 

文章の誤りの例を挙げるなら、doesn'tがdoesntになっていたり、loveがlovになっていたりといった単純な綴りミスに加え、他にもいくつかの文法ミスが含まれていました。少し難しいですが、その間違いを日本語で例えるなら「私の友人の話によると、以外にも私の性格は優しいと言っていました」といったところでしょうか。

 

実験の結果は興味深いもので、相手の評価に対して、たった5か所だけのミスでは全くミスの無いプロフィールとの間に統計的に意味のある差は見られなかったのです。

 

意外にも多くの人は、ちょっとした文章のおかしさぐらいは見逃してくれる傾向にあるようです。

 

それでは、200文字のプロフィールの中に13か所もミスがあった場合はどうでしょう。この場合、文章にミスの多い人はミスの全く無い人よりも様々な面でネガティブな評価を受けていました。

 

具体的には、文章能力の無い人は、知的でなく、教育されておらず、良い仕事にもついておらず、デート相手としての魅力に欠け、尊敬できず、信頼できず、好ましくなく、仕事に対して一生懸命取り組まないだろうと評価されたのです。

 

つまり、プロフィールにおける文章の重要性が増した時、あまりにも文章ミスが多い場合には、その人は魅力的でないと評価される傾向が分かりました。

 

まとめ

人と人との出会いにおいて、初めての出会いは何も対面した時にばかり始まるものではありません。時には、全く顔を合わせずインターネット上や紙面上の文章だけで相手を判断することもあるでしょう。

 

そんな時、ちょっとした文章のミスぐらいであれば、私たちはそれに気づかず見逃すようですが、あまりにも極端にひどいものだと相手をネガティブに評価してしまうこともあるようです。

 

ちなみに、実験では日本語で言うところの(笑)やwwwの多用については検討していませんが、こういった「ネットスラング」もおそらくネガティブな印象に繋がるだろうとしています。

 

インターネット上で気軽にお話する時ならまだしも、異性との出会いを求める場所では、“自分の文章の美しさ”に意識を向けてみるのもいいかもしれません。

 

画像出典:https://www.flickr.com/photos/kaushiknarasimhan/4504860888/
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