嫉妬は恋愛において邪魔なもの?―恋愛と嫉妬の関係―
恋愛と嫉妬の関係
嫉妬は、恋愛において全ての人が経験するものではありませんが、恋愛をした大多数の人が一度は経験したことのある感情でもあります。
恋愛と嫉妬の関係に関しては古くから指摘されており、聖アウグスティヌスは、「嫉妬していない者は愛していない」とまで断言しています。
皆さんも好きな人が他の異性と話しているとき、楽しそうに笑っている時、その姿に嫉妬して、好きな人につい強く当たってしまったこともあるのではないでしょうか?
こうした面を見ると、ひょっとすると多くの方が嫉妬は邪魔で面倒なものであると考えていらっしゃるかもしれません。
では、嫉妬は恋愛関係において不要なものなのでしょうか?
嫉妬が恋愛関係に及ぼすネガティブな影響
おそらく大多数の人が予想できるように、嫉妬は恋愛関係にやっかいな問題を連れてくることがあります。
651人の異性とデート関係にある大学生を対象にした調査では、33%以上の大学生が嫉妬は現在の関係に重大な問題を引き起こすことを報告しています。
それは例えば、自尊心の喪失や、相手に悪口を言ってしまったり、怒ってしまったりといった現象として現れ、2人の関係を傷つけます。
皆さんも、こうした嫉妬によるネガティブな行動を一度はとってしまった経験があるのではないでしょうか?
こうしてみると、やっぱり恋愛関係において嫉妬は不要なものどころか、邪魔なものにさえ思えてきます。
嫉妬が恋愛関係を長続きさせる
ただし、嫉妬にはポジティブな効果もあります。
ある調査では、恋愛中の男女に嫉妬テストに答えるように求め、7年後に、現在彼らがどのような関係にあるかを回答してもらっています。
この調査では、7年後、男女たちの25%は結婚していたのですが、75%は関係が崩壊していました。
興味深いことに、結婚していた人たちの7年前の嫉妬得点は平均168点で、関係が崩壊していた人たちの嫉妬得点は平均142点だったのです。
つまり、嫉妬は恋愛関係を長続きさせる効果があると言えます。
皆さんは彼氏、彼女から「嫉妬されている」と感じると嬉しく思ったことはありませんか?
嫉妬されていることを確認できると、多くの人は相手から愛されていると感じます。
相手から愛情を抱かれていると感じることが出来れば、当然その恋愛関係は長続きしやすくなります。
このように嫉妬は何も悪い側面ばかりではなく恋愛関係を保つ効果もあるのです。
また、私たちは嫉妬することによって第三者が2人の関係を邪魔しないように動きます。
こうした2人の関係に邪魔者が入らないように人を動かすことも嫉妬の大事な役割と言えるでしょう。
嫉妬は恋愛関係において、決して不要なものではないのです。