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ナンパや痴漢をされる女性は無防備なのか?魅力的なのか?性的なのか?

ナンパや痴漢と女性の関係

ナンパは一般的に、女性よりも男性がすることが多いというのは、「逆ナン」という、女性から男性に声を掛ける行為を示す言葉が後から作られたことからも分かることでしょう。

 

また、痴漢の割合も女性が男性にするものも皆無ではないでしょうが、男性が女性にする場合の方が圧倒的に多いのは周知の事実でしょう。

 

さて、産経デジタルのデータによると、(ナンパに応じるかは別として)ナンパをされた女性は全体の8割以上で、ナンパを悪い気がしない、または嬉しいと応える女性が75%近くいることが分かっています。

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【バックナンバー:第29弾】 8割の女子はナンパに好感触!?ナンパのホンネ-ズバリ聞きたい!男女のホンネ-:イザ!

 

ですが、ここで気をつけるべきことがあります。それは、ナンパを嫌がる女性も全体の4分の1ほど存在するということです。これは決して無視できない数字です。

 

ちなみに、産経デジタルではなく『ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略』という学術書の中では、女性の85%がナンパを不快に思うというデータが示されています。

 

痴漢を嫌がる割合に関しては言わずもがなでしょう。

 

なぜ、ここまでナンパを不快に思う人の数に差があるのかは興味深いですが、それは置いておいて、ナンパをされる女性とされない女性の間にはそもそもどんな違いがあるのでしょうか。

 

世間のナンパや痴漢される女性に対する偏見などについても触れながら見ていきたいと思います。

 

ナンパをされる女性は無防備?

一番多い意見、あるいは偏見が、「ナンパをされる女性は無防備である」というものです。「女性が無防備だから変な男性につきまとわれるのだ」と口に出して言う人も少なくありません。

 

ですが、興味深いことに何度もナンパをされた女性というのは、男性に対してむしろ一般的な女性よりも強い警戒心を持っていることが研究で分かっています。

 

そして、実際に男性に対して性的なニュアンスを見せないような行動や言葉を発するように行動していることも実験で観察されています。

 

例えば、何度も痴漢に遭った女性を対象に、相手を見る、うなずき、ジェスチャー、腰の動きなどさまざまな行動を観察した実験では、むしろそうした女性は相手の男性に対して興味の無い仕種を取ることが分かっているのです。

 

つまり、実はナンパや痴漢をされる女性の方が男性に対しては性的な行動を見せにくいのです。ちなみに、ズボンをはいているかスカートをはいているかといった要素も痴漢とは無関係であることが分かっています。

 

ナンパや痴漢をされる女性は魅力的?

それでは、ナンパや痴漢をされる女性は魅力的な人なのでしょうか。

 

実は、ナンパによく合う女性たちを含めた女性たちの魅力度を男性に評価してもらった調査では、男性の女性に対する関心の高さとナンパの頻度の関係は強くないことが分かっています。

 

もちろん、確かに魅力的な女性の方が痴漢やナンパに遭いやすいのは事実ですが、だからといって、そうでない女性がナンパや痴漢のターゲットにならないということではないようです。

 

まとめ

ここまでのことから、一般的な意見とは異なり、痴漢やナンパに遭いやすい女性が無防備な行動を見せるとか、あるいは性的な行動をとりやすい、身体的にすごく魅力的ということはないことが分かりました。

 

では、どんな女性がナンパや痴漢に遭いやすいのでしょうか。

 

ナンパや痴漢に遭った頻度と女性の特徴の関係を探った研究では、ナンパに遭いやすい女性とは「女性的」、「短い期間での男性との交際を望む」人であり、痴漢によく遭う女性とは、「動きが大胆ではなく(内気)」「ファッショナブル」な人であることが分かっています。

 

特に、痴漢に関しては自信のなさそうな歩き方(姿勢が悪い、歩くのが遅いetc……)をする女性がターゲットになりやすいことが報告されています。

 

ただ、いずれにせよ、ナンパを嫌がる女性は男性が思う以上に少なくありません。痴漢であれば言わずもがなです。本人たちが特別無防備なわけでもないのに「もっと男に気をつけろ」「性的な恰好をするな」と指摘するのは避けた方がいいでしょう。

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