魅力的な話し方をするための6つの方法 ―話す内容よりも話し方に気を付ける―
話す内容よりも話し方
「あなたは話が面白くない」、「あなたは何を言いたいのか分からない」
皆さんは、こんなことを言われた経験はないでしょうか?
一般的に、多くの人は気になる人と話すとき、あるいは他人にモテたいと思う時「どんな内容を話そうか」あるいは「どんな内容を話せば面白いと思ってもらえるか」といったことを考えます。
たしかに、上に挙げたような批判をされた人が、「自分の話した内容の何が悪かったのだろうか」と悩んでしまうのも仕方ないかもしれません。
実際、「何を話すか」といったことも重要な要素であるのは間違いないのですが、他人から好印象を抱いてもらうためにはもっと重要なことがあります。
それは「どのような話し方をするのか」といったことです。私たち人間は、話している内容の評価ですら、その人の話し方によって大きく評価を変えることが分かっています。
そこで、今回は魅力的な話し方をするために気を付けるべき6つの部分についてご紹介します。
①音量コントロール
これは絶対的に必要な要素です。しかしながら、多くの人はいつも同じ場面で同じように発声しようとします。
実際には、無意識のうちに場面に合わせて音量を調整しているわけですが、無意識によるものなので、場面に応じて適切な音量になっていないことが少なくありません。
ですので、あなたは「今誰と話しているのか」、そして「今どこで話しているのか」に注意しながら音量に気をつけてください。
ここを怠ると、聞き手があなたの言うことを理解すること自体を止めてしまいます。
②話の速さ
望ましい話の速さは、聞き手が注意を持続するのに十分なほど早く、考えをまとめるために十分なほどゆっくりと話す話し方です。
具体的には、毎分140~160語の速さがベストな話速だとされています。
③ピッチの使用
皆さんは、普段話すときにどれだけアクセントをつけて話しているでしょうか?心理学の研究からは、低音だろうが、中音だろうが、高音だろうが、一定の音で話し続ける人の話は頭に入って来ないことがわかっています。
ですので、メッセージの中には適度なピッチの変化を入れることが必要です。話のオチや、相手を褒める時など重要なことを言う場合は強調のアクセントをつけるなど、必ずピッチの変化を入れてみましょう。
④明瞭な発音
皆さんは発音について気をつけているでしょうか?発音の良い人は発音の悪い人に比べ、有能で、知的で、専門的であると評価されることが分かっています。
「あ、い、う、え~ … ~わ、を、ん」まで、皆さんはちゃんと一音一音発音できるでしょうか?多少発音が難しい単語や文章でもしっかりと発音できるでしょうか?
こうした滑舌は訓練で修正することができます。そのため逆に言えば、滑舌が悪い場合には他者から注意を怠っている人だと評価されることもあります。
⑤流暢さ
これは④の発音に加えて、言いよどみや繰り返し、つっかえ、目立ったポーズなどのものが含まれます。こうした流暢さの低い話し方をする人は、信頼性が低いと評価されることが分かっています。
こうしたどもりや言いよどみなどは緊張によっても生起するので、どうしても人前で緊張してしまうという人は、何を話すのかを簡単に頭の中でシミュレーションしておきましょう。
⑥効果的な休止をはさむ
これは、他の要素に比べて必ずしもコミュニケーションに必要というわけではありません。ただし、「面白い話し方」、「魅力的な話し方」をするためには重要な要素です。
話の内容に集中しすぎると、私たちは間を置かず話し続けるクセがありますが、オチを付けるときや、告白をするときなど効果的に話したい場合、ほんの少しの無音の休止をはさむことで、相手の注意を自分のメッセージに向かせるという効果的なコミュニケーションをすることができます。
ただし、注意点としては「間」を何度も何度も使わないことです。話の間を置きすぎると、先ほどの⑤の「流暢さ」が低いように受け取られてしまうこともあります。ですので、あくまで「とっておき」の話をするときにだけ、話の間を利用しましょう。