男性の怒りは熱しやすく冷めにくい?―恋愛関係を壊してしまう男性の怒り―
男性は女性に比べて怒りにくいって本当?
一般に、男性は女性に比べて感情的になりにくいと言われています。
男女で喧嘩をした際に、女性が声を荒げやすいのに対して男性はあまり声を荒げにくい傾向にあるからです。
こうして表に出る行動を見ると、確かに女性より男性の方が怒りにくいようにも見えます。
では、本当に女性よりも男性の方が怒りにくいのでしょうか?
心の中では怒りを燃やす男性たち
そこで研究者は夫婦が喧嘩をしている際の男女の心拍数を測定しました。
心拍数は興奮していると増加するため、これが怒りの指標になると考えたわけです。
すると、世間で言われていることとは逆に、むしろ男性の方が心拍数が大きくなるのが早く、しかも男性は喧嘩が終わってからも、しばらくの間心拍数が治まらなかったのです。
一方で女性はというと、実は、表には凄く怒っているように見える女性も心拍数を測定してみると、ほとんど増加しておらず、喧嘩が終わるとすぐに心拍数が元に戻っていることが報告されています。
つまり、表に出る行動とは裏腹に、実は男性の方が内面的には怒りっぽかったのです。
喧嘩を長続きし、悪化させる要因
さて、このように実は男性の方が怒りっぽいのですが、男性たちはこの事実に気づいていません。
そのためか、男性たちは知らず知らずのうちに「相手を非難する口調を使って」しまい、女性側もそれに対して怒ってしまうという悪循環を繰り返してしまいます。
実は、これが多くの夫婦の離婚の原因だと言われており、以前は仲が良かったのに、最近夫婦関係が上手くいかないというカップルの多くはこうした行動が頻繁にみられると言います。
そのため、アメリカの夫婦カウンセリングなどでは、まず男性側が女性の言葉を批判せず、相手の言葉に対してそのまま応答するような訓練をします。
当然ですが、これは必ずしも夫婦関係の悪化が男性から始まると言っているわけではありません。
ですが、一方でこうした男性側の無遠慮な一言がお互いの関係を傷つけてしまう事があるということは肝に銘じておくべきでしょう。
そして、もちろんこれは女性も気をつけておくべきことです。
表には冷静そうに見えても、実は相手もあなたと同じように、あるいはあなた以上に怒っているのですから。